香水とフィービー・ブリジャーズと夜

長野まゆみ「魚たちの離宮」読んだ。

ゴールデンウィークにえんどうさんと遊んだ時に買った本。(ゆーさんはゴールデンウィークジーダボっていう!去年も書いた。)

ポケセンに行きたかったから船橋ららぽーとにいった。ふらふらして何もしなくてタバコだけ何回か吸った。いい声のギャルがいた。海風も冷たくなくて半袖で歩いた。船橋のヤンキーの歩き方について話した4年前の夏もららぽーときてた。

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隣の寂れてしまったショッピングモールのジュンク堂に行った。久しぶりにあんな大きい本屋をみた。哲学と現代思想についてとても詳しい店員さんがいるみたいだ。すごく細かく分類分けされていて気になる本がたくさんあった。

本屋に行ったのはえんどうさんが欲しかった本があったからだけど、(本の名前は忘れてしまった…)ギリギリ見つからなくて、こんなギリギリなことあるんだなぁと思った。

わたしは高橋源一郎の「ジョン・レノン対火星人」と穂村弘「短歌の友人」長野まゆみ「魚たちの離宮」を買った。

 

ジョン・レノン対火星人

光永さんにもらった「さようならギャングたち」は最初の一頁目からエッジィな文章がはじまっていてこちら側が抉られ本当にすごすぎて感動したけれど、今回はイマイチそちら側にいけず残念だった。わたしのコンディションの問題なのかもしれない。土井さんがおもしろいと言っていたしまたいつか読もうと思う。

 

穂村弘「短歌の友人」

ほむほむ。これは短歌の解説文。総武線の夕方は本を読むのには最適。車窓越しの川・橋と差し掛かる西日がロマンティックになるから、ましてや短歌について考えるのはかなり心地よい。

 

長野まゆみ「魚たちの離宮

小学生の頃、近所の小さな図書館に足繁く通っていた。児童文芸を読み尽くし、単行本のジャケ読みをしていた頃。たしか球体関節人形のイラストで、内容は子供のレンタル人形みたいなのがおじさんに連れられてどこか遠い先に行く話。漢字が俗字ばかりなことに甘美さを覚えた!

長野まゆみだったことは確かなのにあの話はいくら探しても出てこない幻…

この本は今の気候に最適だった。窓を開け放していると少し肌寒い瞬間がある夜。

れんくんからもらったディフューザーを使ったら、夏の終わりの匂いがして胸が詰まった。本の内容も夏の終わりだったから。

 

 

ジュンク堂をでたら、えんどうさんはクレープを買って歩きながら駅に向かう。

新小岩中村屋という居酒屋に行くため30分もかけて戻る。新小岩からタクシーで10分。

駄菓子屋の様相がある店内に、戦前のような飲み物たち。小津安二郎世界線に来た!

大きすぎるクーラーと狭すぎる棚と謎の飲み物。おじさんたちの食事を盗み見てないメニューを食べる。おばさんがお母さんみたいに優しい。帰りがけにオレンジと傘をもらった。

土砂降りの雨の中また船橋に戻って酒を飲む。

となりの煩い大学生を横目に、わたしたちはレイモンド・カーヴァー「大聖堂」を音読する。

51分間の録画。酒に酔っていてもわかるくらい声のパワー理解した。

 

フィービー・ブリジャーズを夜聞くとうたたねのあとに冷たい水を飲んだ気持ちになる。心地よい。

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